障害のある子どもの将来の心配をする夫婦

終活の相談に、ご夫婦で来られた方のお話です。

ご夫婦には、一人子どもがいるのですが、知的障害者がある。自分たちが高齢になるにつれ、様々な心配事を増えてきたそうです。

「子どもは、自分たちがいなくなった後の生活はどうなるのだろうか?」

「子どもに、自分たちの葬儀・供養が出来るだろうか?」

「今は、子どもの世話を自分たちが出来るけど、病気になって、体力・気力・判断力が衰えた時に、子どもを支え、且つ自分たちの世話をしてくれる人が必要ではないか?」

こんな心配を一つ一つ準備をしていこうとしているとのことでした。

「先ずは、子どもの生活の今と将来をしっかりと支えてもらえるようにしていかねばならない」と考えて、障害福祉の制度や、支援をしてくれる機関・施設について、勉強もし、実際に利用しているそうです。お子さんの働ける場所なども探して、今は、お子さんの毎日のように働いている。その様子を見て、ひと安心。「本当に大丈夫かなと思うことは、ときどきはあるけれど、子どもは、楽しそうにすごしているんです。」と話をされていました。

 「自分たちが、今のような普通の暮らしが出来なくなって、子どものサポートの仕方に変化が出たときは、子どもは、その変化を感じることで、心の落ち着きがなくなってしまうのじゃないか」と心配されておりました。そこで、今の内から、ご夫婦両方の将来に起きることに対して、備えを進め、徐々に、子どもにも理解できるようにしていかねばらないと考えて、終活に取組を始めているそうです。ご夫婦で様々勉強をされていました。成年後見制度のことや死後事務委任のこと。どんな形が良いか、アドバイスを受けたいとのことでした。

そこで、私からは、3つの事柄の話をさせてもらいました。

1つ目は、遺言を作ること。子どもはひとりなので、遺言が無くても、相続するのは当たり前なことです。しかしながら、親族・親戚の方が仮に出てきて、子どもが、不利益を被るような事が起こるかもしれないから、遺言執行者を決めて、財産をお子さんに受け取れるようにしていきましょう。

 次に、死後事務委任契約を行うこと。両親の死後事務でお子さんが、パニックを起こさない、且つ死後事務が恙無く進むように信頼できる人を探して、契約をしておくことを奨めました。特に、身元保証・死後事務委任契約・遺言などのパッケージサービスは、一遍に全てが解決できるので、とても便利だと思うけれど、仮に、その事業者が倒産したりすると全てがご破算。一からやり直しということだって起こり得る。その時に、ご夫婦が現在のように、体力・判断力ともにあれば、やり直しをすれば良いけれど、そうじゃない場合だって起こり得る話なので、慎重な検討を要すること。出来れば、面倒だけれども、死後事務委任契約・身元保証・遺言作成(遺言執行者を含む)は、別々に依頼して、受任する3者が、相互に連携してもらう関係を作ることの方が良い。例えば、死後事務委任の受任者が何らかの理由で、「受任を辞める」と言ったことが起こった場合でも、自分たちが動けなくても、他の受任者である2者が、探してくれることだってできるから。

また、よくある預託金方式の支払もよくよく検討しておく必要がある。上述したように、折角先にお金を払ったけれど、いざという時に、約束を履行してもらえないことだってあり得るわけだから、良いのは、遺産からの精算方式の方が良いのではないかと話をしました。

 最後に、ご夫婦が、認知症などを発症し、判断能力が無くなった時の成年後見制度については、任意後見がベターではないかと提案しました。成年後見人は、本人が、判断能力を無いと判断され、支援が必要な時に、家庭裁判所が、申し立てにより選任されるモノです。仮にそうなると、お子さんからすると、突然知らないヒトが、両親の代わりに、必要とされる時に、時々現れることになる。そして、そのヒトを色んなことの話をすることになり、突然の環境変化は、お子さんにとっては、大変な事柄かもしれません。ですから、両親が健在の時から、「もしもの時は、この人が話をしっかり聞きなさいね」とことをお子さんと話をしながら、徐々に後見人になる人も慣れてもらっておく方が良いかもしれない。その為には、任意後見契約を検討される方が良いかもしれません。

と、3つのアドバイスを送りました。

ご夫婦にも、ご納得いただけたようでした。「これから、アドバイスいただいた内容で検討を進めます。」と仰っていただきました。「ところで、貴方は、この3つの中では、何を手伝いしてもらえることはあるのですか?」と質問されましたので、私の仕事である死後事務委任契約もしっかりPR。死後事務委任契約では、私を検討先の一つにしていただけるとの事でした。連絡があることをお待ちしております。

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